脱臼について③

いつもご覧いただきありがとうございます!

院長のながしまです。

前回は急きょ熱中症対策の記事を書きましたが、今回は再び脱臼の話に戻ります。


F : 外力の働いた部位による分類
① 直達性脱臼 
・脱臼部に直接外力が加わって、脱臼を起こす
・比較的に少ない
・膝関節・足関節・手関節などに多い
骨折を伴うことが多い

②介達性脱臼
・脱臼部と離れた部分に外力が加わり脱臼を起こす
*関節に正常範囲を超える運動を強制されたり、突然の異常運動(指を反対側曲げたり、転倒し手を変についたりなど)により骨頭にてこの原理が発生し脱臼
・ほとんどの脱臼は介達性により発生
・筋作用の不調和など(あくびによる顎関節脱臼など)


左 : ①直達性脱臼  赤➡ 力の掛かる方向  青➡ 脱臼する方向
右 : ②介達性脱臼  赤➡ 力の掛かる方向  青➡ 脱臼する方向


G : 脱臼時期による分類
①先天性脱臼
・関節が胎内で発育欠陥があったり、胎内での負荷変形など
・股関節に多い

②後天性脱臼
外傷や病気など生後に起こった脱臼

I : 脱臼の頻度と機序による分類
①反復性脱臼
・外傷性脱臼に続発する
・多くは脱臼部が関節として100%の状態に戻っておらず(靭帯・腱・関節包などが治っていない)軽微な外力や筋力で脱臼を繰り返す
・肩関節、顎関節、膝蓋骨に多い

②習慣性脱臼
明らかな外傷がなく、発達障害や関節弛緩、心因性など素因を持つ患者に軽微な動きや不随意(意を持たない)な筋作用によって続発

③随意性脱臼
患者の意志で脱臼を起こしたり、戻したりできるもの
*マンガや映画(ルパン三世など)で掛けられた手錠から手を抜く行為は、指などの手部にある関節を随意的(自分の意志で)外すことによって手錠から手を抜いているので、随意性脱臼と言えます!!(笑)



次週からは脱臼の症状について話をしていきたいと思います!!

以上!! 今回はここまで!!