『脱臼』について

いつもご覧いただきありがとうございます!

院長のながしまです。

今回は『脱臼について書いていきたいと思います。

以前、歯が抜けるのも脱臼なんだよ!!とか筋肉の腱が脱臼するとか力説したくせに、私たち柔道整復師にとって一番身近な『骨の脱臼』についてしっかり説明していないのに数年経って気づきました・・・。



【定義】
脱臼とは『関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全または不完全に転位して、関節面の生理的相対関係が失われた状態』を言う・・・・です。

簡単に言うと関節端(関節の端)同士が、どう考えてもおかしいだろ!!って状態に位置しているってことです・・・。

【発生頻度】
まず、脱臼は男性が女性の4~5倍多いと言われています。
*顎関節脱臼は女性が圧倒的に多い

年齢も小児や高齢者には少なく、肉体労働やスポーツを積極的に行う年齢層に多いと言われています。

頻発部位としては肩関節が一番多いです。


【脱臼の分類】
ここで話をする分類とは肩や膝や肘などと言うことではなく、どうしてそうなった?とか、どんな状態になってるの?って感じな分類が沢山でてきます・・・・故に、今週だけでは終わらないと言うことです。


A:関節の性状による分類
①外傷性脱臼
正常な関節に外力が働いて、生理的範囲以上の運動が強制され、関節端の一方が関節包を損傷して、その損傷部から関節包外に出たものであり、その際、直接脱臼部に働く力を直達外力、間接的に働く力が介達外力である

指の関節を例に簡単に説明すると、指を反対に無理矢理反らしていけば抜けると言うことです。

直達外力 : 脱臼を起こしている関節部分に直接外力が加わること
介達外力 : 指先を持って反らせ、持っている部分以外で脱臼する事

ってな感じです。


②病的脱臼
関節に基礎的疾患があって、関節を構成する組織の病的変化によって、外力ないし、あるいは正常な関節なら脱臼が起こりえないようなわずかな外力によって発生するもので、関節包の断裂はない。
a) 麻痺性脱臼
b) 拡張性脱臼
c) 破壊性脱臼

などが存在する。

先ほどの外傷性脱臼とは違って、病気などが関係した脱臼の分類です。

病気などによって関節を構成する周辺組織(靭帯や筋肉など)に異常があったり、関節を構成する骨の関節面に異常があったりと脱臼しやすい条件が、病気によって作り上げられている状態です。


B:脱臼の程度による分類
①完全脱臼 : 関節を構成する骨と骨の関節面が完全に関係を断っている状態。要は完全に抜けている状態。

②不全脱臼 : 関節を構成する骨と骨の関節面が不完全に関係を断っている状態。要はちょこっと~だいたい抜けている状態で完全に抜けていない。



こんな感じでまだまだ続くので・・・

以上!!今回はここまで!!