『プール熱』について

 

いつもご覧いただきありがとうございます!

院長のながしまです。

では、今回は最近耳にする機会が多く、患者さんからも尋ねられることが多いプール熱について簡単に解説させて頂きたいと思います。


プール熱の正式名称は『咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)』です。

アデノウィルスと呼ばれるウイルスがプールの水を介して人へ感染しやすいことからプール熱と呼ばれているようです。

なので、本来の感染流行時期は『夏』となります。

咳やくしゃみによる飛沫感染だけでなく、使用したタオルなどからも感染することがあるので要注意です!!

また、夏だけではなく感染自体は1年を通して発生します。

アデノウィルスは一般的なアルコール消毒では効果があまりないと言われており、予防としては手洗いやうがいが有効的と言われております。

【症状】
潜伏期間は5~7日とされておりますが、早ければ2~3日で出ることもあり、遅ければ2週間くらいの場合もあります。

主症状は
・咽頭炎
・結膜炎
・発熱

とされております。

①咽頭炎
喉の痛みや食欲不振があります。

②結膜炎
結膜に充血がみられたり、まぶしさを強く感じたり、涙が出たりすることもあります。

③発熱
発熱は38℃以上で高熱になることもあり、全身の倦怠感、頭痛などもあります。

④その他
リンパが腫れたり、一般的な風邪症状、消化器系(下痢や腹痛)に症状が出ることもあります。
 
プール熱は基本的には数日で落ち着きますが、重症化することも稀にあるので注意は必要です。

【治療】
実はプール熱には特効薬はありません。

なのでアデノウィルスそのものを治療する薬はないので、対処療法として単純に発熱には解熱剤、結膜炎には目薬などが処方されるそうです。

基本的には安静に療養する、水分や栄養補給を中心に1週間ほどの加療で回復するそうです。

抵抗力の低い方(乳児や高齢者)は重症化する場合があるので注意が必要となります!!

また、アデノウィルスは便などからも排出されるのですが、その場合は30日ほど経ってから排出されることもあるようなので、普段から便の処理(おむつなど)は素手で行わないか、処理後にしっかりと手の洗浄を行うことが重要となります!!



今年は普段夏に流行することの多い感染症が現在流行したり、インフルエンザのように冬に流行しやすい感染症が早い時期から流行したりと、今までにないような状況が続いております。

これは感染症に対しての抵抗力が下がったためとの見解です。

この世の中には日常的に目に見えないウイルスなどが多く蔓延しております。

なので、日頃から手洗いうがいなどをしっかりと行うことが重要であり『ウイルスが存在することが当たり前』と思って、予防対策をしっかりと普段から行うことがとても大切です!!

そう言ったことを忘れないように生活しましょう!!


以上!! 今回はここまで!!

*自己判断せずに必ずお近くの医療機関を受診するようにしましょう!!